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若き創業者達がガレージの中で Apple パソコンや MS-DOS を作り始めていた頃、Popular electronics 誌には電子部品を使った様々なアイデアや回路、製作記事が満載だった。Apple II へ挿入したI/O基板で機器制御を試みてもいた。この告知広告を機に早速米国経由で手に入れて組みたて、腕に着けて日々悦に入っていたものである。とても気に入っていたが、当時出回り始めた素子類を腕時計サイズに集約した造りとプラスチックの組立筐体故ICやLED素子による電池の消耗が激しく、また入り込んだ体からの水蒸気などで内部基板や素子が劣化し数年の酷使で機能しない事態となった。ボロボロになった内部基板類は致し方なく廃棄、せめて記念にとケースのみ大切に保管していた。その後は別掲『CASIO は私らの世代では「答え一発カシオミニ」である。電池駆動の水緑色(アンバー)に発光するニキシー管表示が懐かしい。我が家には今でもそこいら辺にころがっているハズである。NHKのプロジェクトX、ディジカメ開発物語は感涙ものであった。そういえば機械式腕時計全盛の時代にディジタル式腕時計で業界に挑戦してきたのもここで、今でこそ日常的に機械式腕時計を愛用している身ではあるが、当時市場に出始めたCASIO社ディジタル腕時計を早速腕につけたりしていたものだった。』と述べた様に国産LCD腕時計の着用へ移行していた。 あれから半世紀、ネットでは SINCLAIR 社について色々な方々が話題にしている中、見かけた BLACK WATCH のフェースは汚れてプッシュスイッチ面がヒビ割れていた。電池ケースの蓋もない不動品である。右隅の「S」マークが気になり調べてみると「伝説的な1975年の英国製LEDデジタル時計である Sinclair Black Watch には、わずか250個のみ生産された非常に希少な Special Limited Edition が存在します。通常のプラスチックモデルとは異なり、右下隅のシルバーの「S」ロゴやスモークレンズ、少し長めのケースで識別できます。」とある。興味をそそられ更に調べてみると、一見外装は同じでも内部の構造や素子が異なる様々なモデルが存在したらしい。どうしてこの様な物が半世紀を経て日本に存在するのかと驚きながら、蓋のない不動品、写真からは内部部品の痛みは致命的となっていない様子のものが無事手元にやって来た次第。 入手した内部基板は錆などによる損傷がほとんど無く、筐体無しで作動させるとLEDが点灯するので再利用出来そう。筐体はプッシュスイッチ面の割れなのでLED表示のたびに指で押す箇所故補修しても長くは保たないと判断し、半世紀前から保管していたケースの再利用を検討、ケース自体の構造は今回入手品とほぼ同じと見受けられたので、いわゆる二個一の方針で再生する事とした。ただし、電池クリップは無いので素人工作とした。 |
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半世紀前に組みたててしっかり楽しんだ初代機はケースのみの保管で、今回入手した不動品も本体のみ、従って時計バンドは別途用意する必要がある。様々なものがネットを通じてグローバルに流通している昨今は時計バンドも例外ではなく、よく利用している中華系の中に初期 BLACK WATCH 付属の物とそっくりなデザインが見つかった。ただし、つば間に合わせてバンドのバネ棒側を切り欠く必要がある。 |
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この小さな7セグメントLED、別掲 HP-29C の表示と通じるものがあり、見ているだけで「あの時代」に浸りきり、ウットリである。 それにしてもこの SINCLAIR BLACK WATCH、今となっては一世を風靡した感のあるスマートウォッチのデザインコンセプトに通じるものがあると感じている。当時やっと市場に出てきた小型7セグメントを4個並べた造りのLED素子や12ピンICをなんとか腕時計サイズにまとめ上げた内部構造にもかかわらず、デザインは半世紀後のスマートウォッチそのものだったと感慨深い。 |
![]() 発売時の着用イメージ スマートウォッチ着用イメージ |
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そしてまたもやいやはやである。 「小型7セグメントを4個並べた造りのLED素子や12ピンICをなんとか腕時計サイズにまとめ上げた内部構造」と云う、SINCLAIR BLACK WATCH そのままのコンセプトで今時の DIY キットに仕上げたものを見かけた。Solder:Time watch kit[2] である。20ピンのPIC16F631マイクロコンピューターやよく見かける表示が大きめな4桁7セグメントLED、一般的な電子回路用抵抗素子等を電子回路キットよろしく基板上へ半田付けすると腕時計が出来上がる内容となっている。オープンソースの様で、回路図やPICのソースコードまで公開されているのは驚き。更にアチコチで製造され商品として出回っている様である。 これはたまらない。半世紀後の同コンセプト再来である。さっそく入手してDIYを楽しんでみた。 |
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[1]http://ja.wikipedia.org/wiki/シンクレア・リサーチ [2]https://www.spikenzielabs.com/learn/soldertime.html |